『天官賜福』小説感想|アニメで祈り、小説で成仏(※してない)

天官賜福
※脳内変換された花城が灯してくる長明灯イメージ画像です。無理。好き。

小説で崩壊してください

アニメを観て、世界観とキャラ達のビジュ(主に花城)にやられたあなた。

おめでとうございます。もう小説を読むしかありません。

なぜなら、あの続きが気にならない人間など存在しないから。

しかも、小説には──

アニメで描ききれなかった“執着”と“過去”と“祈り”が、全部詰まってる。

私はまず紙で迎えました。二段組で目が迷子になるのは分かっていたけど、

あの表紙の光沢が「ようこそ神域へ」と囁いてくるので抗えませんでした。

でも結局、検索用と読書用で電子も買いました。

はい、読者の最終形態「紙+電子ハイブリッド」完成です。

では、そんな私の**感情崩壊ログ(1〜4巻)**を記録しておきます。


第1巻|紅衣の少年にときめいてる場合じゃなかった

三度目の飛昇を果たして神界に戻ってきたのは、“元・太子殿下”謝憐。

でもその復帰、全然おめでたくない。

神官仲間の視線は冷たく、地上では怪異まみれ、住まいはボロ屋。

そんな中で出会ってしまうのが、やたら懐いてくる謎の少年・三郎。

アニメではその笑顔にやられたけど、小説ではその裏にある“何か”がじわじわ滲んでくる。

同じ場面でも、セリフの温度と間がまるで違ってて、三郎萌え、加速します。

アニメでは軽く聞き流していたセリフが、小説だと

“あ、この人ほんとに謝憐のこと…”って気づくポイントになる。

三郎の馴れ馴れしさも、優しさも、全部“謝憐にしか向いてない感情”として描かれてて、読み進めるごとに萌えが積もる。


1巻は、出会いの巻。

でもただの出会いじゃない。すでに沼感満載、感情の伏線ダダ漏れ。

読了後には即2巻をポチり。

もう止まりません。


ここが入口。すべての感情崩壊の始まりです。


第2巻|鬼市での再会と、過去の地雷原への第一歩

舞台は鬼市。

ついに花城の本気ビジュ登場です。

ふたたび出会ったふたりの距離感は、まさかのゼロ。

さらっと「お部屋はこちらです」みたいな空気で住処に連れ込む花城に、

謝憐が戸惑えば戸惑うほど、読者は「ありがとうございます!!!!」ってなるやつです。

でも、ニヤニヤしてる暇はあまりありません。

巻の後半から、謝憐の過去がゆっくりと、でも容赦なく開きはじめます。

かつて“太子殿下”と呼ばれた頃の、若く、まっすぐで、

でもまだ世界を知らなかった少年の姿。

その純粋さがどれほど危うく、どれほど尊かったのか。

静かなエピソードが、じわじわと胸を締めつけてきます。


この巻は、ふたりの再会に浮かれた読者を

そっと足元から引きずり込んでくる「感情ジェットコースターの序章」。

ニヤニヤからの、「……え、ちょっと待って」へ。

そして次のページで「しんど」ってなる。

天官賜福が優しくない作品だと気づくのが、この第2巻です。


第3巻|太子殿下の限界と、情緒の暴風域入り

3巻は、謝憐の過去と現在が交差していく巻。

まずは仙楽国編のクライマックス。

理想に向かって突き進んだあの頃の謝憐が、どうやって心を壊されていったのか。

「もういい…逃げて…」って何度も言いたくなる過程が、静かに、丁寧に描かれます。

そして現在。

謝憐のもとに“知った顔”が続々と登場し、不穏な空気がじわじわ濃くなる。

しかも、ただの再会では終わらない。

神官たちのあいだにあった過去の火種が、再び燻りはじめる。

その中で、ふとした瞬間に現れる花城の安定感よ。

いつも通り優しくて、いつも通り謎が多くて、

でもたまに「え?それ今ここで言う!?」っていう爆弾も投げてきます。

読んでる側は、過去の苦しさと現在の不穏さと、花城の感情爆撃に順番に刺されていく。

結果、情緒が休まる暇がない。

事件パート、神官たちの因縁、そして花城の意味深ムーブ。

どれかひとつでも重たいのに、全部詰め込まれてるのが3巻です。

読み応え?最高。

読了後の疲労感?うん、それも最高。


この巻もうやめようって思ってるのに、

なぜか手が勝手に次のページをめくってる。

これが3巻です。情緒が崩れたまま、4巻へ突入してください。


第4巻|ついに向き合ってしまったふたり。感情、無理。

これまで“並んで歩いてた”ふたりが、

ついに、ちょっとだけ向き合ってしまう巻。

錯乱モードの花城が、隠していた感情をぶつけるように溢れさせ、

謝憐がそれを、受け止めてしまう。

その“目を合わせた瞬間”が、この巻の核心。

銅炉山編も始まって、物語のスケールもテンションも爆上がりしてるのに、

読者の目線はずっと**「ふたりの距離がどうなってるか」**に吸い寄せられる。

もうそれしか見えない。

だって、花城の感情が濃すぎて、それだけで読者の思考が全部飛ぶから。


4巻は、“戦い”と“感情”が一緒に暴れてくる巻。

そして最後にまた、情緒クラッシャー級の爆弾が落ちてきます。

読み終えた瞬間、あなたは5巻の発売日を検索しています。たぶん。

この表紙の神さに、私は一撃でした。


読後レビューまとめ|人生が煌くと言った読者がいた

  • 「読んだら崩れる。全方位で刺してくる神作品」
  • 「読むだけで人生に煌きが訪れる」
  • 「この関係性に名前をつけないで。もうついてるから」
  • 「衆生を救いたいと願った神の祈りが、読者の供養になってるの、すごくない?」
  • 「読まなくてもいい、本棚に置いてるだけで刺さる」

もう、みんな情緒が限界です。

この小説、読んでるこっちが供養される側です。


おわりに|この沼、いま踏み込まないと後悔します

アニメで世界観にハマった人へ。

小説は、その数倍の速度と重さで感情を持っていきます。

だからこそ、今読んでください。今しか読めない感情があるから。

花城の“兄さん”に怯えながらときめき、

謝憐の“もう大丈夫”に救われて泣く準備をして、

どうぞ、紙でも電子でも、好きなかたちで沈んでください。

【次回予告】

ちなみに私は、日本語未翻訳の5・6巻について、

台湾版を購入し、ChatGPTを召喚し、

辞書とにらめっこしながら魂と妄想で読みました。

名付けて、“魔翻訳供養”。

もはや読書というより儀式です。

その熱と妄想の供養録も、次の記事でお焚き上げ予定です。

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